リメンバー117キックオフレポート(福島由衣)

remember117, サポーターズコラム

リメンバー117キックオフレポート【後編】

学生さんたちはこれから、この「リメンバー117」で、各自1企画1記事(もしくはそれ以上)をアップしていきます。

企画出しは“自分の正直な気持ち”からスタート! というわけで、その前段階として、「自分と地震の関係」を今一度考えてもらいました。

有田Dから2つめの爆弾。

約20名の学生さんたちが“正直に”という有田Dの言葉を思い起こしながら、自分と地震にどういうつながりがあるのかを話してくれました。

「小学校の宿題で被災した方にインタビューをして記事を書いた。当時はあまり関心がなかった」

「募金活動をしている人を見て格好いいと思ったら、その人は防災関連の学校の人だった」

「今まで地震に遭遇せず生きてきた。経験しないと心が痛むまでは寄り添えないと思っている」

「別の地域に住んでいたとき大地震に遭った」

そして、このプロジェクト「リメンバー117」に参加した理由も。

「災害に逃げずに向き合いたいから」

「自分の住んでいるまちのことを知りたいから」

「被災した当時の家族の気持ちを知りたいから」

「地震のことを伝えていきたいから」

ここで、有田Dから2つめの爆弾。

“伝えようとしないで”。

びっくりする言葉でした。学生さんたちの表情も、驚いていたように思います。

「伝えていかないといけない」という気持ち。これは大切なものなのですが、「伝えることって、とっても難しい」そうです。

有田Dは学生さんたちに、「今まで、阪神淡路大震災に関する話を周囲から聞いてきたと思う。その話は、その当時のことや人々の気持ちを深く想像できるくらい、胸に刺さるくらい自分に伝わってきましたか?」と尋ねました。すると、伝わってきたと迷わず答えたのはひとりで、残るメンバーは伝わってきたとは言いませんでした。「それなら、今まで周囲の人は君たちにうまく伝えられていなかったのかもしれない。じゃあ“本当に伝える、伝わる”ってどういうことなのだろうか?」と、有田Dが続けました。

今回は特に、このプロジェクト参加の学生さん誰もが阪神淡路大震災を経験していません。“経験”をしていないと、被災者の方からのお話を感じ取ること自体も難しいし、伝えることはもっと難しいそうです。周りの大人が苦労をして地震のことを教えようとしてくれても、すっと耳に、心に入ってこなかったことはあるのではないでしょうか。だから安易に、「伝えようとしないで」。

これまで自分たちが、どこか遠い話のように聞いていたかもしれないことを、リメンバー117のなかでこれからずっと考え続けるのです。そうして考えて、ああでもないこうでもないと出してみた企画を記事にして、それがどなたかの目に留まって、小さな興味でも持ってもらえれば。それがまた、読者の方のあいだに議論を生むかもしれない、とのことです。そうすれば、震災は風化しないかもしれない、とのことです。

伝えることも伝わることも、被災した方々が本当に一生懸命になってくださっても、経験の差があると難しい。25歳以下のみなさんには伝えることがきっともっと難しい。というわけで、伝えることを目的にせずに、まずはとことん素直に地震に向き合ってみてほしい、そうしたら自然に周りが興味を持ってくれるから……、この2つめの爆弾はそんな感じの有田Dの言葉だった気がします。すみません、また私の個人的な解釈です。真に受けないでください。学生さんたちはよければいっしょに、伝えないってどういうことだろう? と考えながら、記事を書いていけると嬉しいです。(さっきもどこかでこんなフレーズを書いた気がします)

「リメンバー117」学生広報チーム、発進!

そんなこんなで、色々と盛りだくさんのキックオフになりました。学生さんは有田Dや湯川広報官からの言葉がちょっとショックだったりしたかもしれません。なんというか、「いいこと」とか「きれいなこと」を常々疑おうとするふたりのアドバイスだと思うので、結構ぴりっと辛めだと思うんです。でも、キックオフから辛口コメントを浴びまくったからには今後なにがあろうと大丈夫なはずです! そしてこんなふうに書いてしまうと、有田Dと湯川広報官はCoC●壱の甘辛〜10辛で言えば10辛、のような印象になってしまうのですが! 本当は優しい人たちです! 誤解のないように書いておきます!

今後はしばらくワークショップを週2回のペースで続け、じっくり企画・記事制作について考えたあと、2020年3月まで活動を続けていく予定です!

そしてこれから学生さんたちは、自身が体験したことのない「阪神淡路大震災」、その発生後25年経過をひとつのきっかけとして、地震そのものや被災した方々などいろんなことへ思いを馳せていきます。経験したことがないからこそ、自分自身の内側から生まれる気持ちを問いにして、企画を立て、記事を立てる。そのプロセスで学生さんたちはどんなことを感じるのでしょうか。きっとそれが、このWebメディアへアップされる記事に滲みでてくると思います。ぜひ、最後まで「リメンバー117」を見守っていただけると嬉しいです!

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